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儘にならぬは浮世の謀り

主に映画の感想を呟くための日記

映画レビュー:ROCK&RULE ロックン・ルール

映画レビュー 辛評


【映画】ROCK & RULE ロックン・ルール予告編.avi - YouTube

 

終末戦争後の世界。ネズミたちが進化した姿の、新しい人類たちがいる社会で、オマーたちはロックバンドを組んでいる。バンドの紅一点、エンジェルはリードボーカルのオマーに、ライブで自分も歌いたいと懇願する。オマーは少しそれが気に食わない。エンジェルはライブで一曲だけ歌を歌う。
そのライブ会場にいたのが、スーパーロックスターであるモック。モックは、自分のロックスターとして人気が衰えていることに危機を感じており、そのためか、彼は最近古代言語の解読に没頭している。古代言語の解読には、唯一無二の美しい歌声が必要であった。
エンジェルの歌声は唯一無二の歌声の持ち主だった。

 

 

 チープ・トリックが音楽を手がけて、ロックスターたちが出てくるという夢みたいなアニメが、その昔ありました、それがこの「ロックン・ルール」です。今見ると、懐かしいとさえ言えるような要素の多い映画だと思います。
 設定も非常に70・80年代感の溢れる荒廃したSFで、上記のあらすじだけでも、人によっては「あーこういうものはよくあった」と思うことでしょう。全体的に作品はちょっとどこかサイケデリックに作られており、また話の筋書きも極めてベタです。ファントム・オブ・ザパラダイスをちょっと連想する人もいるのではないでしょうか。
 実際、この映画が製作されたのは1983年だそうで、なるほど、妙に懐かしい感じがするのも納得といったところでしょう。
 正直、話自体は、ちょっとご都合がすぎるというか、行き当たりばったりで、話としては陳腐なところやグダグダなところがあるのも否めない内容です。
 アニメとしては、少しアクが強くて、見ていて酩酊感を覚える人もいるかもしれません。個人的には、これだけアクが強いところが興味深いところなのですが、ここが苦手な人はいることでしょう。
 また、当時のロック曲を多数使用しているのは確かにそうなのですが、例えば、それが、トマス・ピンチョンの「LAヴァイス」のような形で、時代そのものを綺麗に昇華して表わせているか、というと、まったく違いますし、中途半端にSFな設定にしてしまったせいで、時代性も中途半端に出てしまっている感じは否めません。また、サイケデリック描写も心なしか、既視感があり、「ロッキーホラー・ショー」や、「ラビリンス/魔王の迷宮」などを、アニメで真似しただけなんじゃないかと思えるような部分さえあります。

 少し否定的なレビューとなってしまいましたが、全てが鑑賞に値しないような悪い映画ではありません。
 前述したような、もはや懐かしいレベルにまで昇華されてしまった、SF設定や、激レアなロックソングなど、これらは一回だけでも見る価値があります。尺自体も極めて短いですし、鑑賞ストレスも少ない方ではないかと思いますので、ちょっと変わったものを見たいときに鑑賞してみると良いでしょう。

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