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儘にならぬは浮世の謀り

主に映画の感想を呟くための日記

映画感想:アナと雪の女王


「アナと雪の女王」予告編 - YouTube

※ネタバレ全開、その上、かなり欠点を指摘している感想です。好きな映画の欠点を指摘されるのが気に入らない人は”絶対に”読まないように。

 

 

さて、さっそく、映画の簡単な感想を書きますが、

うわー、困ったなぁ…

といったところです。

どういうところが困ったかというと、いくらなんでも話の出来が酷すぎる、という意味で困ったなぁという感想なのです。僕は前にシュガー・ラッシュをこのブログで「かなり」酷評しましたが、はっきりいって、純粋な話の出来としては、こっちの方がより雑で酷いと思います。

ただ、シュガー・ラッシュよりも話の出来がひどい、と思いつつも、実は、僕としてはシュガーラッシュより「アナと雪の女王」の方が好感を持ったのも事実です。なぜ、好感を持ったのか、という話はおいおい書きますが、その前にこれから書く感想は「この映画が憎い」から書いているのではなく「好きなんだけれども、好きというだけで目をつぶるにしても限度があるほど、欠点が多すぎる」という意味で書いているという、そこは勘違いしないようお願いしたいです。

 

まず、この映画、もう話の始まりから終わりまで、ずっとこの欠点が目立ちました。

「セリフと歌でなんでもかんでも説明しすぎ」

登場人物が自分の気持ちをあけすけに、全部セリフと歌で説明してしまっています。これはダメでしょう。全部、セリフで説明するなら「映像」をつけた意味が無くなってしまいます。特に、最後のエルサの愛が、凍りづけになったアナを溶かしたというところをセリフで説明しだしたのには、辟易しました。

また、もう一つ、この映画における大きな欠点は、

「キャラクターの性格が、途中から変わってしまっている」

この欠点が一番極端だったのは、ハンス王子です。はっきり言いますが、この映画における彼の行動は「支離滅裂」です。最後にアナに近づいたのは、王国を乗っ取るためで、アナとエルサは殺害するつもりだった等のことを喋りますが、これが明らかに今までの話からするとおかしいです。まず「ハンスから近づいていったわけじゃなくて、アナの方が、ハンスに間違ってぶつかった」のに、なんでいつの間にかハンスが計画して、近づいていったかのように話がすり替わっているのか。仮に、あの「偶然」がハンスの計算なんだとしたら、ハンスは相当、曲がりくねった七面倒くさい計画を立てていることになるんですが。これおかしいでしょう。

次に、「アナを殺害するつもりだったのに、なんで一回アナを助けに行ったのか訳が分かりません」仮にアナを助けると偽って、エルサを拐いに行ったのだとしても変です。なぜ、一回わざわざ氷の城からエルサを運び出したんでしょうか? 初めから殺すつもりなら、氷の城で殺害してもまったく問題はなかったはずですが。

 

他にも、「キャラクターの行動があまりにも極端すぎるところ」や、シーンとシーンの合間に逐一ギャグを混ぜようとしていて、「深刻なシーンにまでギャグがなぜか入ってしまっているところ」など、無数に問題点は存在していますが、大きくはこの二つが問題です。

自分ははっきり言って、この映画を見て「ディズニーの文芸(脚本やダイアログ等のこと)が本格的に終わった」という実感さえ感じました。「塔の上のラプンツェル」が絶頂期で、そのあとは完全に下り坂を転げ落ちています。

 

ただ、終わっているのは、あくまで「文芸」のみの話です。

前述したように、僕もこの映画に好感を持っています。一体どこに好感を持ったのかというと、主にはこの映画の「映像技術」です。これはかなり素晴らしかったといえるでしょう。CGを超えて、もはやほとんど実写のように見える、雪の表現や、髪の質感、布の質感、人物の表情の作り込みなど、そういったところは、この映画は群を抜いて素晴らしいものでした。おそらく、僕は物語が一切なくても、この映像技術の素晴らしさだけあれば二時間ずっとこの映画を見ていたかもしれません。それくらいとても良く出来ていました。

また、僕がこの映画で、決定的なほど好きなのは、ラストのアナの顛末です。先程は、「エルサが凍りづけになったアナを愛で溶かしたことをセリフで説明した」と悪く言いましたが、「アナがエルサを守って凍りづけになる」という展開自体はとてもいいと思っています。そして「エルサの愛がアナの氷を溶かした」というのも。その展開を「説明してしまったことが悪い」というだけで。この展開自体は良く出来ています。

「クリストフとアナがキスをして、アナの魔法が解ける」という展開にするよりもはるかに良いです。

この二点があるから、僕は、欠点があるとわかっていつつも、この映画をどこか憎めません。

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